日本人がよく飲む緑茶に含まれるカテキン類には、強い抗酸化作用のほか、突然変異
抑制作用やがん予防効果がある。発がんの原因の1つであるDNA酸化障害を減少させ
ることが明らかにされているが、緑茶を飲用する程度の量のカテキン類の摂取で、な
ぜがん予防効果が見られるのかその機構は完全には解明されていない。私達の研究は、
その機構をDNAのレベルから明らかにするという新規な研究を行った。これまでカテ
キンの作用点としてはタンパク質や脂質が研究されてきており、私達が今回明らかに
したようにDNAが直接ターゲットとなっているという知見は全く新しいものであり、
カテキンの作用機構を考える上で今後重要な概念となることが期待される。
カテキンとDNAやRNAの相互作用解析を通して、緑茶カテキンの遺伝子保護作用→がん
予防効果のメカニズム、がん化防止や老化防止への作用メカニズムが解明されること
が期待できる。
発表雑誌: アメリカ生化学会誌Journal of Biological Chemistry誌
題:DNA AND RNA AS NEW BINDING TARGETS OF GREEN TEA CATECHINS
【記事の掲載】
印刷版は7月もしくは8月の予定で掲載されますが、先行してweb上のオンライン記
事が掲載されます。従いまして、まだ印刷版の号、頁などの詳細は未定ですが、オン
ライン上の番号は次の通りとなります。
アメリカ生化学会誌Journal of Biological Chemistry誌|
http://www.jbc.org/cgi/reprint/M601196200v1
問い合わせ先:徳島文理大学・薬学部・8階・生化学教室(藤木研究室)
藤木博太(教授)・葛原隆(助教授)
?ウ770-8514 徳島県徳島市山城町西浜傍示180
Phone: 088-622-9611 (内線5811, 5812, 5813)
Fax: 088-655-3051
e-mail: [email protected] (葛原隆(助教授))
研究室ホームページ: http://p.bunri-u.ac.jp/lab/fujiki/fujiki.html
徳島文理大学への行き方: http://www.bunri-u.ac.jp/bunri/access/010.html
=================================================
コメント